平屋とは
平屋は1階建ての住宅のこと。キッチン、浴室、寝室がすべてワンフロアに集約しており、生活動線がコンパクトで暮らしやすい魅力があります。階段がないため、バリアフリーの家を実現しやすく、高齢になってからも住みやすい家として注目を集めています。天井を高くしたり、ロフトスペースを設けたり、中庭をつくったりと施主さまのニーズに合わせた自由度の高い設計ができます。
静岡県でも新築の際に平屋を選ぶ方が増えています。国土交通省の建築着工統計調査によると、静岡県で2023年に木造の平屋(居住専用住宅)を建てた人の数は1,868棟でした。2013年の同様の調査では、863棟だったため、静岡県で平屋を選ぶ人が10年で2倍以上になっていることがわかります。
参考元:政府統計の総合窓口e-Stat「表番号4-1 用途別(大分類)、地上の階数別(~15階)、構造別(新築工事)/建築物の数、床面積、敷地面積」
平屋に向いている人とは?
では平屋はどんな人に向いているのでしょうか。平屋は階段がなく、上り下りの必要がないため、足腰に不安がある方や転落の心配がある高齢者の方におすすめの家です。また、
小さな子どもがいる家庭は、子どもの見守りをしやすいメリットがあります。平屋は外との行き来がしやすいのも魅力のひとつ。自然を身近に感じられるため、ガーデニングをしたり、デッキでくつろいだりしたい方に人気があります。また掃除機を持って1階と2階を行き来する必要がなく、掃除やメンテナンスがラクなのも平屋のいいところ。家事の手間を省きたい方にもおすすめです。
>>参考コラム:平屋のメリットやデメリットは?富士市・沼津市のおすすめエリアを紹介
平屋を建てるのに向いている土地とは?
平屋を建てる際は、土地選びが重要なポイント。
平屋に向いているのは、周辺に高い建物が少ない土地です。平屋の周囲が高いビルに囲まれているような環境では、日当たりが悪く、風通しの悪い家になってしまうでしょう。また、人通りの多い場所では、通行人や道路を走る車からの視線が、気になってくつろげない場合もあります。
さらに土地によっては建ぺい率が決められており、注意が必要です。建ぺい率は敷地面積の中で、建物が占める面積の割合を表したもの。あらかじめ土地の情報を調べて、建てたい大きさの平屋が建てられる土地なのかをチェックしておくといいでしょう。沼津市では市が公表している都市計画総括図などを見て、建ぺい率や容積率をチェックできます。こちらの地図上に、地域ごとに円型で表示された記号を見てみましょう。「1住 200 60」などと書かれており、この場合は第1種低層住居専用地域で容積率200%、建ぺい率60%という意味を表しています。是非活用してみてください。
参考元:沼津市「都市計画総括図」
平屋事例紹介
ここからは、株式会社ハウスプランが手掛けた平屋デザインの建築事例をご紹介します。
家の中にカフェスペースがある平屋
こちらの事例はシックでモダンな片流れ屋根の平屋で、玄関を入ってすぐの土間にカフェスペースを設けたユニークな家です。奥にリビング、ウッドデッキがつながっており、それぞれの行き来がしやすいのもポイント。
靴を履いたまま、カフェスペースからウッドデッキに出られるのは、お施主様がこだわった部分。室内の趣味のスペースと生活空間が近く、庭を身近に感じられるのも平屋の魅力といえます。また外部の視線が気にならない位置に窓を設置することで、落ち着いてくつろげる空間に。
>>施工事例:カフェスペースのある平屋
アメリカ西海岸風の平屋
こちらは玄関前に広がるカバードポーチとウッドデッキがおしゃれな、カリフォルニアスタイルの平屋。おしゃれなブルーの外壁や、アメリカンなインテリアにお施主のこだわりが詰まっています。リビングには屋根の形状を活かしたロフトスペースがあり、平屋とは思えないような開放的な空間になっています。ロフトは収納や子どもの遊び場として大活躍。キッチンからはロフトで遊ぶ子どもの姿を見守ることができ、家事の間も家族とコミュニケーションが取りやすい家です。
>>施工事例:カリフォルニアスタイルの平屋
勾配天井の和モダンの家
高齢になったときを見越して、段差の少ないバリアフリーな平屋を選ぶ方も増えています。こちらの平屋は中央の玄関とは別に右側にスロープを設け、車いすでも暮らしやすいつくりに。
リビングは勾配天井で、圧迫感がなく、ゆったりとくつろげる空間です。部屋の中や廊下も車いすで過ごしやすい幅が考慮されています。
>>施工事例:和モダンの平屋
平屋を建てるのにおすすめのエリア
ここからは沼津市で平屋を建てるのにおすすめのエリアを紹介します。平屋は採光や通風など、周辺環境に大きく影響を受ける建物。そのため平屋を建てる際は、高さのある建築物が制限されているエリアに建てるといいでしょう。自治体では都市計画法に則り、地域ごとに土地の用途制限を行っています。このうち
第一種低層住居専用地域や、第二種低層住居専用地域では、高い建物を制限しており、平屋建てにおすすめです。
沼津市では下香貫、宮原公園周辺、東熊堂、西熊堂、岡宮赤坂、赤池公園付近などが第一種低層住居専用地域に指定されています。第二種低層住居専用地域は設定がありません。詳細は沼津市が公表している都市計画総括図でチェックしてみましょう。
参考元:沼津市「都市計画総括図」>>参考コラム:沼津市の住みやすさは?注文住宅を建てるおすすめエリアもご紹介
沼津市の地価は?坪単価をご紹介
国土交通省は、公正な土地売買取引のため、毎年各都道府県の標準地の価値を鑑定し、地価公示価格として公表しています。これによると、沼津市の2024年の住宅地における平均地価公示価格は坪単価277,355円(83,900円/㎡)です。これは静岡県全体の住宅地における地価公示価格の平均坪単価237,408円(71,816円/㎡)より高くなっています。ただし土地の価格は地点により幅があります。沼津市で平屋を建てたい方は、予算や利便性を考慮して土地を探してみましょう。以下は沼津市の主な地価公示価格です。是非参考にしてください。